表計算ソフトウェアでシミュレーション(7)待ち行列のシミュレーション④窓口を2個にしてみる
こんにちは。まだまだ待ち行列のシミュレーションをしていきます。
前回までの食堂は、お客さんの立場からすると待ち時間が長いことが問題でした。
そこで窓口を増やしてみることにします。
窓口を2個にする
それでは、窓口を2個にします。
スプレッドシート上でも窓口を2個にします。
お客さんの並び方を決める
次に、お客さんの並び方を決めます。
最近、コンビニエンスストアでは1列に並ばせて、先に空いたレジに誘導する方式の店が増えたような気がします。(川越近辺だけかもしれない?)
この食堂でも、1列整列方式を採用してみます。
先に窓口1が空いたら窓口へ、そうでなければ窓口2へ行くということにします。
そうすると、窓口の番号を決める数式は
=if(窓口1が空いている,1,2)
とすれば大丈夫です。
注文時刻・受取時刻・待ち時間を求める
これでお客さんが料理を注文する窓口が決まったので、注文時刻と受取時刻を求めます。
注文時刻は、先に空いた窓口での前の人が受け取った時刻と自分自身が店に到着した時刻の比較になります。
=max(その窓口での前の人の受取時刻,自分の到着時刻)
で求められます。
受取時刻は窓口が1個のときと同じです。
=注文時刻+調理時間
で求められます。
待ち時間も窓口が1個のときと同じです。
=注文時刻-到着時刻
実際にスプレッドシートに入力する時には、どちらの窓口に並んでいるか状況によって変わるので、その場合分けをします。
窓口を増やした結果
行列の様子を視覚化してみます。
行列はかなり短くなったようです。
以前の記事で、5人目のお客さんに着目して数値を拾っていたので、その値で比較してみます。
今回は約1万回シミュレーションしてみました。
平均到着時刻 ・・・ 97.158秒 → 97.564秒
平均注文時刻 ・・・ 189.289秒 → 113.086秒
平均待ち時間 ・・・ 92.131秒 → 15.522秒
(平均受取時刻 ・・・ 231.314秒 → 155.050秒)
な・な・な~んとぉっ!
窓口を2個にしただけで、5人目のお客さんでは77秒も待ち時間が短縮してしまいました!
ちなみに20人目のお客さんでは、待ち時間が
430.21秒 → 56.72秒
と、370秒ほど短縮しました。
ただ、経営者視点での判断は、店の評判や人件費など他の観点があるので、どうなるかわかりませんが、お客さん視点では絶対に窓口を増やしてほしいものです。
なんとなくの感覚ですが、行列ができるラーメン屋さんて、個人経営の少人数で営んでいて客席が少ない店が多いような気がするのは、思い込みでしょうか?
今回はこれでおしまいにします。それではまた。
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